2006年12月9日(土)〜10日(日

中摩殿畑山(991.1m) 大分県山国町   忘年登山(納山会)


 山国町の右岸左岸は奇岩・岩峰で名高い名勝地「耶馬渓」となっている。この山も奥耶馬渓に属している。山国川の支流である田野尾川の上流にあたる奥谷地区には京岩・天の岩戸などの奇岩・岩峰・岩壁があり耶馬渓の景観を構成している。筑紫溶岩より阿蘇溶岩が覆った容結凝灰岩と思われる。山頂部にはブナの原生林が残り、八天龍王宮が山頂に祀られている。昔、この地の豪族「中摩殿」の徳を偲んで山名が付いたという。

(メンバー) 
    松九会登山クラブ  :藤井哲夫・和子夫妻、澤田眞次・律夫妻、藤尾明、飯盛万司、原田和夫、
                秋山為次
                
  福岡まいづる山岳会 :
一山了、井上孝、石内美佐子、大宅道雄、中馬薫人・一枝夫妻
      
     児玉かめ子友清節子(岸田武雄…宴会のみ)

■9日:昨日から雨、なんとか回復するだろうと期待しながら、日田ICを降りて山国の道の駅で休憩(宇佐・久留米からのメンバー合流)。時折の小雨に登山は諦めるが、登山口までは確認しておこうと車を入れる。途中「雪舟庭園」の標識があり、帰りにでも寄ろうかと思いながら先へ進むと、結構広い駐車場に着く。登山口はもう少し先で最奥の岩伏に民家があり駐車もできそう。

 駐車場の横に立つ看板に「西京橋(さいきょうばし)の景と天の岩戸(名勝耶馬渓)」があり、説明に《対岸の谷沿いを登ると奇怪な岩があり、深さ10mの洞窟が「天の岩戸」で、さらに頭上には高さ数十mの大岩壁が連なり、両方の大岩壁の頂上をつなぐ自然の岩のかけ橋が「西京橋」またの名を「仙人梁」と呼ばれている。その下を過ぎるときは、はるかな虚空から岩塊が落ちてこないかと肝をひやされる…云々…》とあり、徒歩約20分との標識。登山口の確認はできたし時間もまだ早いので、傘や雨具をつけ空荷で入る。はじめは公園化された遊歩道だが、沢に入るとゴロゴロした岩が重なり雨と流水に濡れ、今にも滑りそうで足もとがおぼつかないが高度を上げて行く。

 沢から分かれた所に「天の岩戸」の標識、洞窟の中は真っ暗で手探りで入るが、空荷で来たのでヘッドランプもなく、携帯電話を開きその薄明かりでどうにか判別できた。さらに上部へ登るとそそり立つ岩の双璧の頭上に大きな岩塊が、がっしりと挟まり、まさに“かけ橋”となっている。天気がよければもっと歩き回って、周囲の景観を楽しみたいところだが、雨の中足もとも悪いので引き上げる。

 昼にはまだ時間もあり名所観光のドライブにする。山国町の猿飛の甌穴群(猿飛千壷峡)、魔林峡などの渓谷に連なる奇岩を見て、本耶馬渓の羅漢寺へ登り(リフトあり)、深耶馬渓の一目八景を経て今夜の宿へと車を走らせる。雨も上がり明日は晴れそう!。

 宿へ着くと、おかみさんから「お酒が届けられています」と、見ると送り主は「法華院温泉山荘」さん!。思いもかけぬお心遣いに感激・感謝!ありがとうございます。

 豊後の森郷“七福温泉・宇戸の庄”はテレビもない携帯もつながらない、まさに人里離れた下りに下った山の中にあり、周囲には奇岩・奇峰が林立した何とも不思議な空間の中にある。温泉も薄茶色をした(透明感ありの)お湯で、世界で2ヵ所(北海道十勝川温泉とドイツ)しかないモール温泉と同じ泉質のようだ。宿のおかみに聞くと「そうです、だが認定はまだ…」と。大きな岩に囲まれた大岩風呂も、露天風呂もなかなかのもの。ひと風呂浴びて忘年の宴に移る。

 大広間にはいくつかの大きな囲炉裏が設けられ、イノシシやブタ、シイタケなどの炭火焼き。酒は「法華院温泉山荘さん」から送られてきた久住町の吟醸銘酒「千羽鶴」(文豪川端康成の小説の題名からつけられた)、これは超美味でした。宴も盛り上がり楽しい夜を過ごした。

■10日:天候よし!弁当をもらって出発。途中「立羽田の景」の奇岩・奇峰を見て「道の駅やまくに」からすぐ先の田野尾川の橋を渡り左へ、川沿いに岩伏の登山口へ(一番奥に駐車)。

(コースタイム)
  岩伏登山口11:00…11:37林道出合…11:45休憩…12:50中摩殿畑山山頂(昼食)13:25…14:05林道出合…14:30登山口

 昨日登山口の確認は済んでいたので、民家の庭先の奥に駐車。沢沿いの仙道に続く杉林を行くとすぐにガードレールのついた林道にでる。道標はよくつけられており見落とさないように辿っていけばよいが、結構急な斜面の登りもある。ブナやミズナラなどの葉が落ちた明るい稜線らしい広場に出ると、そこは林道分岐になっており正面の標識には、「頂上への取付点は左へ 400mはど下る」とある。

 道幅も広く緩やかに下った林道を気持ちよく歩くが、なかなか取付点が見えない。“もう 400mは歩いたろう!”と皆異口同音に言うが何故か遠い?。やっと入口の標識を見つける。一休みすることもなく右の山道に入るが、これは凄い急な登りが続く。喘ぎながら稜線に出ると一帯はシャクナゲの群生地だが蕾はあまり付いていない。さらに稜線を西に詰めると中摩殿畑山の山頂に出る。平たい頂上に社(やしろ)が建ち、祭神は八大龍王で、これが龍王山の別名の由来となっている。 

 頂上からの展望は、西に英彦山、鷹ノ巣山(一ノ鷹巣〜三ノ鷹巣)のコブ状の山容が美しい。山頂からの急な斜面を一気に下り、守実温泉で汗を流して帰る。
                                                    (藤井哲夫 記)

                                  (写真 #…原田和夫 &…澤田眞次)
                    

12月9日(土)、登山口に着いたが雨
登山は明日に延ばして近くを散策する事にした(
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「天の岩戸」入口(&)

 

 

「天の岩戸」の中(&)

仙人梁(&)

雨の中登山口まで戻る(&)

猿飛千壷峡を見学(#)

魔林峡も見学(#)

羅漢寺にも行きました(#)

羅漢寺名物の「しゃもじ」(#)

宿、七福温泉・宇戸の庄にて夕食(&)

焼き肉や鍋のご馳走(#)

話もはずみます(#)

まだまだ食べ足りません(#)

女性陣の余興が始まりました(#)

「どじょうすくい」でしょうか(#)

井上さんの「どじょうすくい」も出ました(#)

12月10日(日)良く晴れて絶好の登山日和
宿の廻りの景色です
(
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やはり「耶馬渓」を感じさせます(#)

宿の前で記念撮影

登山口に行く途中でも素敵な岩峰があちこちに見られる(#)

登山口に着きました(#)

林の中を進んで行きます(#)

「中摩殿畑山→」の標識有り、でもあと何分だろう(#)

広い林道に出ました、一人遅れています、
もう一人は足を痛めています(
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二人下山して14人で山頂を目指す(#)

山頂はどれだろうか(#)

山頂への尾根道に出た(#)

山頂の神社が見えました(#)

山頂には古い石の祠が有りました(#)

八天龍王大神が祀られています(#)

英彦山遠望(#)

中摩殿畑山山頂で記念撮影

昼食タイム(#)

下山開始(#)

注意して下ります(#)

広い林道(&)

終わりかけのススキの中を下ります(#)

もうすぐ登山口(#)

車を停めている登山口に着きました(#)

守実温泉で汗を流しました(#)