2007年4月27日(金)〜28日(土)
笠松山(1,522m)〜鹿納山(1,567m) (宮崎) アケボノツツジ観賞 |
日之影川沿線から見立渓谷へと遡って走ると新緑も鮮やかで、大きな岩床に流れる水の色も際だって美しい。黒仁田林道最奥の傾山登山口には先着数台の車。歩き出してすぐ目の前に2頭の鹿がキョトンと立っている。急ぎカメラを構えたがピョンと藪に消えた。数年前の6月にこのコースを傾山へ登ったが、水害か?道がえぐられ荒れている。地中からパイプで引かれた水場で喉を潤し(鹿が増えているのでいつまで飲めるか?)、九折越近くの林を登っていくと、この辺りの木々にはまだ緑が全くない。1200m超の山は冬から春への季節移行は進んでいないようだ。 九折越の広場で昼食を済ませ、九折越小屋の左へ登りを取ると足もとは落葉でふかふかの柔らかい感触の登路となる。と、また鹿が2頭こちらを見ていたが、おしりの白いハートマークを跳ねて駆けていった。笠松山に近づくとアケボノツツジがぽつりぽつりと花びらを開きかけているが、まだほとんどは固い蕾で、今年は花芽も少なそうだ。ミツバツツジも同様だが開花しているのは、赤紫の鮮やかな色で迎えてくれた。 山頂からの下山時に、秘密の宝物「数千本のシャクナゲの大群落がある」という場所を捜した、スズタケの密生に入口の発見はできなかった。 車は旧道路の引きこみに駐車(驚いたことにこの旧道の真ん中にお墓があった)。周囲は美しい渓谷で、白色や茶、黒など色もさまざまな大きな岩が並び、水流に穿かれ奇妙に面白い造形美を見せている。とろとろと下ってつり橋を渡り右に折れて高台の宿に着く。 翌日はお化粧山から鹿納山へ。仲村橋を渡り日隠林道のジャリ道を登山口へ、ゲートの前はすでに多くの車で満車状態だが2台を前後してなんとか停める。傾山の山開きの方へみんな行ったのかと思いきや、こちらも凄い人気だ。 もう幾日かすると大きな白い花が乱れ咲いて別天地になるのだろう。沢を抜けて右の稜線に出てピークを過ぎるとお化粧山に着く。さらに尾根をたどり大きな枝幹を幾つも伸ばしたブナの巨樹の前に出る。通称“ブナの三差路”と呼ばれる稜線の分岐点で、左へはお姫山〜五葉岳。右は岩ツグマを巻いて鹿納山への道で、今日はその方向へ足を向ける。 三差路から右(南)は急降下・急上昇を繰り返す稜線歩きで、岩ツグマの岩峰は右へ崩れかかった急な斜面を下り、巻きながら半周して稜線へ戻ったところに、金山谷の高校総体ルート(かなり荒れているようだ)の小さな標識を見て、登り返したピークが鹿納の野。しばらく休んで、直角に左折し行く手に第1、第2、第3鹿納と言われる岩峰群が望め、右も左も絶壁だが見晴らしは素晴らしい。木の根やロープを伝ったり岩場をよじ登るなどのアップダウンを繰り返し、ようやく鹿納山(鹿納坊主)直下にたどり着いた。 ここから上は見た目には険しい岩場登りになるかと思えたが、ジグザグに道がついており慎重に登る。あとわずかのところで岩の山頂からは10人ほどの人が下りてきて“上は狭いから先に下ろして”というので離合待ちをして、ひと登りで山頂に立つ。360度の大展望!を楽しみ記念写真に納まって下山。途中の岩棚や道端には鹿のシャレコウベが2つほど残されていた。 今回の登山はアケボノツツジ、ミツバツツジ、シャクナゲ、ヒカゲツツジなどを楽しみにしたが、やはり山の花は5月に入ってからのものだろう…。 (藤井哲夫 記)
(メンバー)
九州の尾根祖母・傾山系は花のシーズンに入るので、今回はピンクの花、アケボノツツジ、コバノミツバツツジ、ツクシシャクナゲを訪ね、笠松山、鹿納山に登った。幸い天気には恵まれたが、つつじには少し早く花はちらほらとしか見ることが出来なかった。 しかし季節は登山には最適の時期で、鹿納山では険しい岩場をよじ登り3000mの山クラスのスリルを味わう等、楽しい登山が出来た。又夜は初めて訪れた白滝温泉は泉質もよく、食事は鹿の肉、山菜の天ぷら等、山の幸豊かなものでした。また庭には花々が所狭しと咲き、山の疲れを慰めてくれた。 (写真・文 澤田眞次)
|
黒仁田の駐車場にて準備 |
登山開始 |
|
|
水場にて休憩 |
九折越にて弁当 |
|
|
九折越より傾山を望む |
鹿が出迎えてくれる |
|
アケボノツツジはチラホラ |
|
笠松山頂上にて |
|
|
山の幸の数々 |
ビールで乾杯 |
|
これから出発します |
|
鹿納山登山口にて準備 |
|
お化粧山にて |
|
|
縦走路分岐のブナの大木 |
岩壁のアケボノツツジ |
|
|
ミツバツツジ |
鹿納の野から見た鹿納山 |
|
山頂直下の岩場を登る |
|
鹿納山頂上にて |
|
全員元気に下山 |