ウスキキヌガサタケ(黄・白)に逢えるか?
(メンバー)
松九会登山クラブ:藤井哲夫、宮脇彪、安永憲男
まいづる山岳会 :児玉かめ子、(友清節子、岡田博美)
(コースタイム)
篠栗=猫峠=力丸ダム=千石峡入口=10:15トントン井堰広場P10:18…10:37登山口…11:05(休憩)…11:40(休憩)…12:07笠置山山頂(昼食)13:00…13:16若宮・幸袋分岐…14:10車道…14:35トントン井堰広場P=脇田温泉=
八木山川上流部の水を集めた力丸ダムを過ぎ、県道471号を東へ走り平瀬の橋を渡ってすぐに右折すると、千石峡と呼ばれる美しい渓谷が展開する。春には数百本のサクラとツツジが咲き、夏にはカジカの声が谷をわたり、日が暮れるとホタルのひかりが飛びかうという。その千石峡へ入り谷沿いの狭い道を遡行していくと、流れには多くの人が浮き輪やボートなどで水遊びや水浴を楽しんでいる。左に“笠置荘”や“千石荘”の看板をつけた、川魚やツガニ料理の宿があるが、今は営業している様子はない。ほどなく広い駐車場の「トントン井堰広場」(トイレあり)に着く。横の川には“トントントンと段差のある井堰”があり、白い飛沫をあげ涼感たっぷりだ。
登山スタイルを整え、力丸ダム方向へ進むと左手にバンガローと小さな神社が見え、Y字路出て左へ、すぐに案内板が立てられた登山口に着く。(笠置山には昔の山城があった)竹林の中を登りやがて植林地となり、谷に沿って高度を上げていくと左側の視界が開け、深く切れ込んだ谷の向こうに照葉樹林に覆われた笠置山が目に入る。だが風もなく暑い、水分を補給し再び樹林帯に入り、苔むした岩が転がる山道を過ぎると鞍部の十字路に出る。直進してしばらくで山頂から延びた尾根に出て、ロープがつけられた急坂を登りきると山頂に到着。数人の登山者が先着。
山頂はかなり広く、かつて山城があったことが伺える。周囲の草むらはきれいに刈り取られていた。木陰の少しばかりだが風の流れ込む場所で昼食。山頂に居た作業服姿の2人が「どちらから…?」と聞くので「福岡から…」「さっきの人も福岡だった、よく来てくれましたね。自分たちは宮若市の職員で、この山は市のハイキングコースで時々整備。今日も草を刈っていたので、その跡を写真に撮り広報誌に載せたいが、皆さん並んでくれませんか…」。喜んでポーズをとる。
下りは北東へいくつかの城跡と見られる段地を、アップダウンを繰り返しながら山頂らしい丸いピークを過ぎ、下って行くとY字路に出て標識の指示を左へ。尾根伝いに進み途中から左へ折れて、立派な孟宗竹の生い茂った中、今年生えた若竹の翠の肌の瑞々しさを感じながら、長い急な坂をぐんぐん下る。これがハイキングコース?なのかと思うほどの急斜面で、竹にしがみつきながら下る。沢に出て緩やかになったところで、足もとに「あった!」の声。純白の“キヌガサタケ”が1つ、おにぎり状に三角形をした網を広げている。登りの途中にあると聞いていた黄色や白のキヌガサタケにもお目にかかれず、今日はもう逢えないと皆思っていたが…ラッキー。
やがて人家の脇を抜けて車道(県道471)に出て、舗装路を汗を流しながら千石峡へ戻る。 (藤井哲夫 記)
【写真撮影:藤井哲夫さん-F
:宮脇彪さん-M
: 安永憲男さん-Y 】
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