2006年11月12日(日)〜13日(月)

平治岳・三俣山  大分県


  (メンバー) 
    松九会登山クラブ  :藤井哲夫、佐藤直之
                
  福岡まいづる山岳会 :
井上孝、石内美佐子、澤田律、児玉かめ子、藤井和子 

 (コースタイム)
■12日(日): 吉部登山口P10:45…鳴子川右岸沿いの登路…11:45大船林道に出る…12:10大戸越入口(昼食)12:40…13:25坊ガツル
分岐T字路…大戸越…14:35平治岳南峰…14:50平治岳山頂(7.2℃)15:00…16:00坊ガツル分岐T字路…16:45法華院温泉山荘(泊) 

■13日(月):
法華院温泉山荘8:15…9:00北千里浜9:16すがもり越…9:50三俣山西峰…10:30W峰…11:00南峰…11:30三俣山本峰(昼食)12:20…12:45西峰…13:10すがもり越…14:00法華院14:20…大船林道分岐…15:00暮雨の滝入口…滝写真…15:25暮雨の滝入口…16:00吉部登山口P

■12日(日):前日までの強い雨も風も止み紅葉登山には絶好の天候となった。吉部の広い駐車場(会報609号で紹介の「暮雨茶屋」前)に車を置き(1泊駐車料1,500円)、おばちゃんに教えてもらった新ルートを登る。

 従来の登山口の登山届ボックスに届を記入し、先方の大船林道のゲートから(小さな標識有り)右へ入ると鳴子川の渓流に沿って道がある。進んでいると前方から3人のおじさんが”道が失せている?”といって下りてきた。我々も初めての登路なのでちょっと心配にはなったが、このルートの地図のコピーもポケットにもっていたので、間違いないと信じて足跡や目印のテープを確実にチェックしながら登っていく。いつものきつい急な取りつきもなく、沢の流れの音を耳に快適に登り林道へ合流する。このあたりの紅葉は昨日の風に叩かれて見所はないが、見上げる平治岳や三俣山の頂稜は真っ白の雪か、霧氷がきらきらと輝きを見せている。林道終点の駐車場の先で昼食をしていると、さっきのおじさん達が登ってきて、後をついてきたとのことだった。

 左に平治岳への登路にはいると、なだらかな斜面をトラバース気味にいくつも渡って次第に高度を上げていく。この林の中が紅葉の素晴らしいところで、みな来て良かったよかったと感激…。山頂付近はもう冬の装いで、みやまきりしまの鮮やかなピンクの絨毯も、緑の葉が揺れる夏も、紅葉の錦の華やかさもなく、ただ灰色と白っぽい風景のみが広がる。霧氷も熔けかけ、足もとには数センチもの霜柱が黒い土の中に寒々と立っている。ほかに登山者はいない静かな山頂を後に、「下り専用」の標識に従って下りるが、かなり荒れていて急坂での滑落の危険度も高まっている。山は傷んでいる!来年の花のシーズンは入山を考慮し、何かの補強手当てが必要だと思う。

 宿泊の法華院山荘さんには、折元おじさんの”くじゅうで登り習い、くじゅうに戻ってくる…”の思いに因み、まいづる50周年記念の陶芸品「登山靴」を贈呈。早速食堂のショーケースに展示して頂いた。

■13日(月):朝、三俣山の山腹から頂きにかけて、モルゲンロートに赤く染まる。弁当を背に、山荘の建物の間を抜け、足許に流れでる水の凍りを踏みながら、堰提に沿って(大型クレーンなど重機が入り大規模工事中)鉄はしごや階段の急坂とガレ場を越え、平坦な砂地の北千里ヶ浜に出る。さらに累々としたゴロ石の急斜面をジグザグに詰め、すがもり越の休憩小屋で一休み後、三俣山への急勾配の大きな山腹を右に巻くように登り高度を上げていく。西峰の東端からは急な登りもなく、広い草原の三俣山西峰の到着する。続いて右に下り、さらに右に登り三俣本峰と第4(W)峰の分岐に出て、右に進み露岩がある第4峰へ着く。展望も良く久住山と星生山の間の、雲海の上に阿蘇の根子岳・高岳が見える。

 一わたり写真を撮って、分岐へ戻り三俣山本峰へ。広い草原に包まれた山頂は展望もすばらしく、由布岳・鶴見岳などがくっきりと見え、特に眼下の爆裂火口の大鍋・小鍋の紅葉が見事なのだが…これはもう終わっていた。続いて南峰へと足を運ぶ。いったん右へ下り鞍部で第4峰からの道と合流し、ミヤマキリシマ群落の枝が密集し、足に絡んで狭くて歩きにくい登りを抜けて南峰に達する。南峰からは坊ガツルや大船山、平治岳、遠くに祖母・傾も浮かぶ。三俣のそれぞれの頂きから大展望を楽しみ、今秋オープンした「九重”夢”大吊り橋」も眼下に見下ろして、法華院経由大船林道分岐から吉部へ下るが、途中暮雨の滝に寄って写真を撮り(紅葉は終わっていた)、それでも登山路の林の中には多くの美しい紅葉が楽しめた。

 登山口では茶屋のおばちゃんが待っていて、おいしい牛乳(酪農も経営)をサービス…さらに珍しい手作りの山菜漬け物などをご馳走になった。また、この茶屋に来ていた紳士と山の話が弾み、「あんた、足にサイズは?…」「25.5」「ちょうどいいのがある」と自宅まで案内され、私と井上さんに靴(ASOLO)1足づつとスキーウエア(上下)を頂いた。この御仁、九重森林公園・スキー場や九州秀山荘を経営の、登山界では知る人ぞ知る三浦健二郎さんでありました。大変ありがとうございました。                                       (写真と文 藤井哲夫)
                    

くじゅうに着きました

吉部登山口より出発

 

 

鳴子川の渓流沿いに歩く

大船林道に合流

雪か霧氷で山頂付近が白く光っている

紅葉はまだ残っている

大戸越入口で昼食

大戸越入口で昼食

平治岳山頂で記念撮影

明日登る三俣山が見える

溶けかけた霧氷

大きな霜柱

坊ガツルに到着

坊ガツルよりの夕景

坊ガツルよりの夕景

法華院温泉山荘にて

翌日北千里浜に出てすがもり越を目指す

すがもり越からの三俣山への登山途中、久住山が見える

硫黄山・星生山も見える

祖母山・傾山遠望

由布岳・鶴見岳遠望

久住山と星生山の間に見えた阿蘇根子岳・高岳

昨日登った平治岳も見える

三俣山南峰で記念撮影

三俣山本峰で記念撮影

素晴らしい景色を見ながら昼食

すがもり越まで下る

すがもり越で記念撮影

北千里浜より猿岩と大船山を望む

法華院温泉山荘へ下る

法華院温泉山荘前で

法華院温泉山荘

暮雨の滝で記念撮影