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八甲田山岳スキー(青森県)      平成3月22日(日)~25日(水)    


(メンバー)信岡、藤井、藤井゜、(友清゜、澤田゜、甲斐゜、榊゜)

22日 :  福岡空港JAL0302便 7:40=9:15羽田空港(乗継)JAL1203便10:15=11:35青森空港12:10混乗タクシー=13:25寒水沢温泉 八甲田リゾートホテル(宿泊)

  青森空港から送迎の混乗タクシーでホテルへ向かうが乗客は我々7人のみ、時間も早いし青森初めての人もいて、奥入瀬渓流~十和田湖へ遊覧を交渉、乗務員は自社へ連絡し了解を得た。渓流沿いには雪があり断崖には大きなツララや氷爆が見られたが、木々も葉を落とし冬枯れの様相、春から秋の華やかな色彩はない。十和田湖畔の〈乙女の像〉を見て宿舎へ戻った。

  翌日からスキー、ロープウエイの眼下には樹氷は見られない。山頂公園駅に着き駅舎を出ると、風速16m超、気温は-8℃の寒い中、雪を踏み山頂へ歩くと見事な樹氷が並んでいる。皆カメラを向けシャッターを押すが、指がかじかんで駅舎に戻り暖をとり、温まったところで滑りたい有志4名がスキーを履きフォレストコース(中~上級、斜度最大30゜、標高1,324m~660m、滑走距離5km)へ。滑り出しは幅が広かったが少し下ると、急に斜面が落ち下が見えない?。リュックには大型カメラと300mm望遠、17mm~広角レンズ、胸にも1台下げているので、滑降は信さんに任せて諦め、カニの横這いで歩一歩登り返し、観光組3名と下山、昼食タイムとする。

  滑降組も戻り3人は、いやー厳しかった、アッペンダウンの連続でスキーが浮き上がったと思ったら、先もよく見えないまますぐに降下となり、またターンができない程の狭いコースもあり、今まで滑ってきたゲレンデとは異なり、山スキーと云うよりまさに、山岳スキーの様相だった、という。午後からは、ペアリフトを使ってスラローム・ふりこ坂・寒水沢の各コースを滑る。観光組はJRバスに乗ってヒバ千人風呂で有名な〈酢ヶ湯温泉〉に出掛ける。

  3日目はスキー組を残してJRバスで青森市内観光に出る。バスは雪深い八甲田を下って市内へ入り、特別史跡の〈三内丸山遺跡〉~東北新幹線〈新青森駅〉をぐるりと経由して青森駅へ着く。徒歩で市内を歩き県・観光物産館の〈アスパム〉で〈津軽三味線音色頒布会〉の演奏を見・聴いて、ねぶたの家〈ワ・ラッセ〉見学。本番のねぶた祭で運行されたねぶたが十数基展示され、幅・奥行き・高さと、立体的な造形と色彩の見事さに圧倒された。ちょうど「ミラノ国際博覧会・出陣ねぶた製作中」が見学でき、木材での骨格に細い針金が縦横に張られ、これに接着剤を塗り和紙を張り付け、彩色を施し、電球を入れると云う工程の説明もして頂いた。製作費は一基2,000万とか、そして7日間の祭りが終わると、展示されないねぶたはすべてグシャッと潰され廃棄されるという。会期中に雨が降ると特別なビニールシートで覆われるが、これも4~5万円するそうだ。

  昼食は海鮮市場を探し海の幸を食し、お土産を調達。市内バスで県立郷土館へ移動し、国の重要文化財や、岩木山中で発見されたクジラの化石などを見て、タクシーを呼んで貰いホテルへの道を戻るが、その運転手は話しかけても何だか反応がない?。後部座席から“山の方は雪が深いがチェーンなどはあるの?”と云っても返事無し。タクシーはどんどん走って行くが、雪が多くなってくると“へーこんなに”と…云う感じだが、この人の話は(津軽弁?)全く理解できない。しばらく山道を行くと“ありゃー”と云って停まった。見ると前方にはゲートが閉まり、冬季道路閉鎖中の標識!…。時間によって閉鎖するのかな?と思ったが、今朝下りてきた道と様子がおかしい。途中にソーラーパネルが設置されたところがあったが、朝の道にはなかった!と女性たち。

  どうやら違う道を走ってきたのだ、運ちゃんは夏は通ったんだが?と、いぶかしげに云う。Uターンして戻ってくれと云うと、雪道の運転に慣れていないのかアクセルの踏み過ぎでスリップする。“そんなに踏んだらイカン、ゆっくり…”と云っても通じないのか、今度はバックし始め、ゆるゆると下り方向転換が出来ない。やっと町はずれの数台のトラックが停まっているとこまで下り、“道を聞いて”というと尋ねに行って、青森市内方向へ引き返す。もう薄暗くなってきた。朝、青森観光で地図を貰ったのを思い出し、Tさんに出して貰って見ると、R103(八甲田・十和田ゴールドライン)を走るべきなのに、何と県道のR40(八甲田山雪中行軍遭難記念像)方向へ走っていたのだ。戻りに戻って青森公立大学の所でR103に入りホテルへ向かうが、メーターの料金は8,300円を超えている!。

  そこで運ちゃんに“余計な道を走ったのだから、メータを外してくれ”とクレームをつけると、不承不承にぶつぶつ云いながら外した。普通40~50分もあれば到着する道を可なりロスした。あたりはもう真っ暗、ホテルに近付いても知らない夜の道。行き過ぎたり戻ったりで、やっとホテルの下に着き、雪道を歩いて帰り着いた。ホテルではスキー組と従業員の皆さんが心配していてくれたが、我々もタクシーの中で“もしかしたら…”の思いがあり、頭の中でどうするかと考えていたり、緊張で手足に力が入った人もいた。

25日 :  青森を離れる日だが、スキー組は酢ヶ湯温泉へ出かける。後はゲレンデ付近を歩いて写真を撮ったり、昨晩よく分からなかった八甲田ロープウエー入口の、交通標識を再確認したり、時間を過ごして温泉組と合流。帰りは中型のマイクロバスで青森空港へ。羽田=福岡へ帰ってきた。

 八甲田スキーは以前から行きたいと思って、4年前にツアーを申込みスキー用具も送付していたが、あの大震災で交通網が乱れ急遽中止し、今回やっと実現できた。だがこの4年の経過が年齢的に厳しいものとなっている。

 八甲田は蔵王や白馬などと違って、本格的な山岳スキーを楽しめるところで、山頂から扇状に10以上の滑降ルートがあり、高度な技術が必要で、地形を熟知したガイドや経験あるリーダーの掌握によるパーティのみが入山できる。但し今回滑ったフォレストコース・ダイレクトコースは可能で(天候にもよる)、一般的なゲレンデは八甲田国際スキー場コース(ペアリフト2本600m・ゲレンデ700~1,100m3本)がある。      (文と写真・藤井哲夫)  

八甲田ロープウエー山頂駅と樹氷群(バス道路から写す) 十和田湖畔にて

十和田湖畔の乙女の像 八甲田山頂凍りつくアンテナ

山頂の樹氷 樹氷に並んで立つ

樹氷群の前に立つ

八甲田山頂から滑降して来た凄い仲間! 豪華なディナーで乾杯

屋根の雪が滑って氷の屋根が出来た(右側) 青森市内から近いモヤ(雲谷)スキー場

信さん、甲斐さんの滑降スタイル 青森ねぶたの家〈ワ・ラッセ〉見学

ミラノ博覧会に出陣のねぶた制作・骨組みと針金が交錯 青函連絡船メモリアルシップ・八甲田丸

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